親が施設に入ったり、亡くなったりしたあと、実家が空き家のままになっている方は少なくありません。
片付けなければと思いながらも、何から手をつければよいのか分からず、時間だけが過ぎてしまうこともあります。
これは珍しいことではなく、誰にでも起こりうることです。この記事では、実家の片付けを何から始めればよいか、具体的な進め方を解説します。
実家の片付けが進まないのはなぜか
実家の片付けが進まない理由は、人によってさまざまです。
遠方に住んでいて、なかなか足を運べないという方もいます。仕事や自分の家庭のことで手一杯で、後回しになってしまう方も多くいます。
思い出の品が多く、何から手をつければよいか迷ってしまうこともあります。どれも特別なことではなく、多くの方が同じように悩んでいます。
片付けの全体の流れをつかんでおく
片付けは、大きく「計画を立てる」「仕分ける」「処分する」「清掃する」という流れで進めると、迷いにくくなります。最初から細部まで決めすぎず、大まかな流れを頭に入れておくだけでも、着手のハードルは下がります。
荷物の量や部屋数によって、片付けにかかる期間は数日から数週間までさまざまです。余裕を持ったスケジュールを考えておくと、焦らずに進められます。
初めての方は、まず半日から1日かけてひと部屋だけを片付けてみると、全体の作業量や所要時間をつかみやすくなります。
片付けを始める前に確認しておきたいこと
本格的に片付けを始める前に、実家の管理状況を確認しておくと安心です。
空き家を放置すると行政から指導を受けることがある
空家法(空家等対策の推進に関する特別措置法)では、管理が行き届かない空き家を「管理不全空家」、倒壊の危険があるなど周囲への影響が大きい空き家を「特定空家」として扱います。
指定された所有者が市区町村の指導や勧告に従わないと、固定資産税の住宅用地特例が受けられなくなることがあります。特例が外れると、翌年度から税負担が大きく増える可能性があるため、早めに方針を決めておくと安心です。
家族や親族と情報を共有しておく
実家の片付けは、ひとりで抱え込まず、きょうだいや親族と情報を共有しながら進めると安心です。誰がいつ片付けに関わるかなど、事前にすり合わせておくと、後々のトラブルを防ぎやすくなります。
実家の片付け、何から始めればいいか
まずは「置き場」と最低限の道具を用意する
片付けを始める前に、「残す」「処分する」「保留にする」の仮置き場を決めておくと作業がスムーズです。軍手やゴミ袋、養生シートなど、最低限の道具もあらかじめ揃えておきましょう。
判断に迷わない場所から手をつける
最初から思い出の品がある部屋に手をつけると、時間がかかり、途中で疲れてしまいやすくなります。
物置や廊下、キッチンの消耗品など、判断に迷いにくい場所から始めるのがおすすめです。壊れている物や、使用期限が切れている物は、比較的迷わず処分しやすい対象です。
具体的には、物置や庭、使われていない部屋の押し入れなどから手をつけると、思い入れが少なく進めやすくなります。
思い出の品は最後に回す
写真や手紙、趣味の品などは、気持ちが動きやすく、時間もかかりがちです。日用品や消耗品の整理が一区切りついたあと、最後にゆっくり向き合うくらいで十分です。
貴重品や重要書類は特に注意して確認する
通帳や印鑑、保険証券、不動産の権利証などの重要書類は、誤って処分しないよう、最初に確認しておくと安心です。相続や名義変更の手続きで必要になることもあるため、見つけたものはまとめて保管しておくことをおすすめします。
家電や粗大ごみは自治体のルールを確認する
テレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコンなどは、家電リサイクル法の対象品目にあたります。
自治体の粗大ごみとしては出せず、リサイクル料金と収集運搬料金を支払って処分する仕組みです。品目や料金は自治体や販売店によって異なるため、事前に確認しておくと安心です。
粗大ごみの収集は、多くの自治体で事前予約制となっており、申し込みから回収までに日数がかかることもあります。
不用品回収業者に依頼する場合は、一般廃棄物収集運搬業の許可を持つ業者かどうかを確認すると安心です。
自分で片付ける場合と業者に依頼する場合、何が違うか
自分たちで片付ける場合は、費用を抑えられる一方で、時間や体力がかかります。平日に何度も実家に通うのが難しい方には、負担が大きく感じられることもあります。
遠方に住んでいる場合は、交通費や宿泊費もかかるため、トータルでの負担を考えて選ぶとよいでしょう。
業者に依頼する場合は、仕分けから搬出、処分までまとめて任せられるため、時間や体力の負担を減らせます。家財の量や作業内容によって費用がかかるため、事前に見積もりを取って比較しておくと安心です。
自分たちで進めるのが難しいと感じたら
荷物の量が多い場合や、遠方からの通いが負担になる場合は、無理に自分たちだけで進める必要はありません。
業者に依頼すれば、仕分けから搬出、処分までまとめて任せられます。
複数の業者から料金を比較したい場合は、無料の一括見積もりサービスを利用すると手間を減らせます。
体力的な負担や時間の制約を感じたときは、専門業者への相談も選択肢の一つです。
実家の片付けは、一気に終わらせようとせず、できるところから少しずつ進めれば十分です。焦らず、無理のないペースで進めていきましょう。


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